ウォーターシップダウンのうさぎたち(1978年版アニメ映画)

子供の頃にVHSで何度か見たことがあるのですが、Netflixで12月23日に新作のミニシリーズ(www.netflix.com) が配信されるというニュースを聞き、懐かしさのあまり旧作をDVDで見返しました。

ストーリーを一言で説明すると、危機が迫って住処から逃げ出したうさぎ達が新天地を目指す冒険モノです。

公式予告編(YouTube)

児童向けの位置づけだと思うのですが、ストーリー、映像ともに子供に媚びた表現はなく、大人でも充分楽しめる作品です。BGMや主題歌もすばらしいもので、オリジナル版はもちろんのこと、日本語吹替版は井上陽水さんによるカバーでこちらも作品の雰囲気に違和感なくマッチしたものとなっています。

登場キャラクターの中ではなんといっても幹部だったビッグウィッグが格好いい。単身で敵群の中へ潜入したり、そこの将軍と一騎打ちしたりするなどの勇敢さと強さを持つ一方、ちょっとお茶目な一面もあり、主人公が自動車(作中では「フルドド」と呼ばれている)を初めて見たときに、運転する人間はうさぎを気に留めない(だから脅威はない)ことを得意げに説明した直後、引かれそうになって慌てるシーンが個人的に好きです。吹き替えは村松康雄さんで、これがまた渋いのです。

DVD特典にある監督と編集者、アニメーターが当時を振り返るインタビュー映像では制作時の背景やハプニングを知ることができるほか、絵コンテと本編映像を比較したものも収録されるなど、まあこんなものが入っている時点で大人向けでもある作品ということがお分かりでしょう。