WCAG 以外の Web アクセシビリティ

本ブログではおおむね2020年以降、WCAG 2 あるいは JIS X 8341-3 に直接関係しないアクセシビリティについての記事を時おり書いています。その多くは WCAG 等に限らず既存のどの文献にも書かれていない(あるいは記述はあっても世間的な認知が薄い)ことですから、私の個人的な主義主張とほぼ同義になります。

記事数はそれなりに溜まってきたものの、タグ付けはあくまで HTML(blog.w0s.jp)アクセシビリティ(blog.w0s.jp)といった大きな分類でしか行っていないため、自分のアクセシビリティに対する姿勢や主張のみを抜粋して読んでもらう方法が存在しません。このあたりは Index ページを自由に作れる「Web ページ」に対して「ブログ」システムの限界でもあります。

本記事では過去5年間の記事からそのような記事のみを抜粋しました(全14記事)。

アクセシビリティ全般

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Web アクセシビリティとフェイルセーフ(2020年12月3日公開)
Web アクセシビリティを考える以前にもっと根源的な問題としてフェイルセーフをまず考えよう。
「デジタル庁創設に向けた準備サイト」がスクリプト無効で閲覧できない(2021年4月28日公開)
上記記事のフェイルセーフの考え方にも繋がるもの。公開当時炎上した。
『窓ぎわのトットちゃん』で感じた Web アクセシビリティにも通じる想い(2024年1月15日公開)
我々(制作者)はユーザー(閲覧者)をひとりの人間として尊重できているか。
Tim Berners-Lee による Web の自由とアクセシビリティの本質(2025年9月29日公開)
Web は自由であるべき。

配色

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HTML のルート要素では colorbackground-color をセットで指定すべき(2024年5月28日公開)
ブラウザの配色設定を尊重しなければならない。アクセシビリティ重視を謳っているサイトであっても片方しか指定されていないケースがあまりにも多い。
Edge の新しいページカラー設定と background-colorborder 使用時のアクセシビリティ(2024年10月25日公開)
Edge の新機能紹介記事だが、Edge に限らず印刷対応やダークモード対応など配色全般に関わる話。

画像の代替テキスト

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og:image の代替テキスト(og:image:alt(2020年7月4日公開)
The Open Graph protocol で指定する画像へどういった代替テキストを書けば良いのか、仕様を読んでも分からない件。2025年現在も未解決。
alt を入れるだけでは不十分(2022年5月30日公開)
Web 以外の媒体に転載される可能性を考えると「代替テキスト」の仕組みはあまりにも脆弱である。

外部リソース埋め込みの代替情報

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ツイートの埋め込みに元ソースへのリンクを設定するようにした(2021年5月9日公開)
外部コンテンツの埋め込みは <iframe><script> だけでなく <a href> によるリンクの併記が必要。
<iframe> 要素による外部リソース埋め込みには <a href> のリンクを付与して欲しい(2023年12月12日公開)
言いたいことは上記記事とほぼ同様だが、あらためて分かりやすく書いた。YouTube の動画埋め込みを例にしている。

その他

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:has() 擬似クラスはユーザースタイルシートで大きな利点を発揮する(2024年4月22日公開)
:has() 擬似クラスが登場したことで、ユーザースタイルシートに対する考慮すべき事項が軽減された……?
短い URL と SNS の相性(2024年7月5日公開)
世の中には URL を自動リンクしないサービスも存在する。URL に情報を詰め込むべきか、それとも覚えやすさ優先か。本題ではないが SNS で Web ページを共有する際に本文と URL に改行を挟むことのデメリットも主張している。
Web Storage API で発生しうる例外(DOMException)を ESLint で検証する(2025年2月27日公開)
いちユーザーとしてマジで困っています。コンテンツがまったく表示されない Web サービスが多すぎる。
Visually hidden の運用上の耐性(2025年10月6日公開)
CSS にコメントを入れろ。制作側都合のためだけでなく、ユーザーのアクセシビリティのためにコメントを入れろ。