謎解きゲーム かくしごと×クリアクエスト

謎解きゲーム かくしごと×クリアクエスト(qlearquest.com)キット(X)がようやく届いたのでやってみました。

八景島シーパラダイスとコラボしたもので、本来は現地の施設を回りながらクイズを解いてゆくものなのでしょう。実際、2015年9月にはがっこうぐらし!どきどき遠足!(www.nazomate.com)が開催され、キャストによる島内生放送とシートレイン(www.seaparadise.co.jp)のアナウンス、キャラクターパネルの設置などがあったようです。今回の『かくしごと』コラボは例によって COVID-19 の影響で Web 上での開催になったものと思われます。

全体の感想として、良かった点は

  • 謎解きキットに描き下ろし漫画が掲載[1]
  • ブラウザ上で手軽にできる。アプリのインストールも必要ない。

です。とくに描き下ろし漫画が付いてくるのは、コアなファンならそれだけで価値があるでしょう。

一方、イマイチな点を挙げると、

  • クイズの問題が『かくしごと』の作品とほとんど関係ない。あくまで『かくしごと』のキャラを使っただけの一般的なクイズであり、作品を知っている必要はない。
  • かといって『かくしごと』をまったく知らない人が楽しめるかというと……クイズを解くのに作品を知っている必要はないとはいえ、ファンでもない人がわざわざ2,790円(送料とイープラスのシステム使用料込み)を払ってやるものではないと思う。
  • いくつかの問題は八景島シーパラダイスの施設に関係するものだった。現地開催ならいいが、Web開催の状況でシーパラダイスに行ったことのない人が楽しめるのかは疑問(※自分は何度か行ったことがあるので、「これはあそこにあるあれのことね」といった感じで楽しめた)。なお、問題を解くのに施設や地理の事前知識が必要というわけではない。
  • 最終問題が難しすぎた。分からなければヒントを見ることができるが、「ヒントを見ても分からない」→「もっとヒントを見る(より詳しいヒントが表示される)」を5回繰り返して、ほとんど答えに近いような最終ヒントを見てようやく解けた。自分の知識不足や頭の回転の悪さが原因なら解けなくても自己責任だが、この問題はヒントなしで解ける人はいないと思うし、とくに現地の実際の施設配置を知っている人ほど混乱するタイプの嫌らしい問題だと思う。
  • キービジュアルの絵柄が謎。原作ともアニメとも違うし。せめてイラストレーターの名前くらい出せないのだろうか。絵柄が嫌いとかではなく、単に「なぜこの絵柄?」という疑問が拭えない気持ち悪さがある。

原作漫画も読んでいたファンの立場としては、作中のストーリーやキャラクターに関連した問題だったら良かったなと思いました。アニメを1回見ただけであまり作品に詳しくない人も含めて八景島シーパラダイスに呼び込む宣伝施策と思えばいいのでしょうけど、それは現地開催あってのこと。 Web 開催だと現地のアトラクションやレストランにお金を落とすこともありませんし、正直開催意義が……。

まあ、本来は現地にて複数人で施設を回りながらわいわいやるタイプの催しでしょうから、それを Web で一人でやる時点で無理が生じるのは容易に予想できていました。それでも Google ストリートビューと連携して現地にいる感を出すとか、工夫の余地はあったと思いますが。ここはポジティブに考えて、中止にはせず開催していただけでも良しとしましょうか。

サムネイル画像
八景島シーパラダイス内のカーニバルハウス(2015年3月撮影)オリジナル画像

脚注

  • 1.

    ただし、アニメ絵柄なので久米田先生が直接描かれたものではありません。コマ配置にも久米田作品らしさが感じられないので、無関与か、関わっているとしても原案のみの程度だと思われます。 ↩ 戻る