W2Cアカデミックプログラム「HTML仕様書を読む」

日本ウェブ協会(W2C)で先月からアカデミックプログラム(www.w2c.jp)が行われています。同協会の学生会員向けのプログラムということですが、Ustreamでの配信(www.ustream.tv)は一般公開されています。

第7回となる今日は太田良典氏(bakera.jp)による「HTML仕様書を読む」。

この講義ではタグ(要素や属性)を「こう書けば、こう表示する」といった技術的な話ではなく、HTMLが担う役割を仕様書を通じて理解し「なぜ仕様があるのか、仕様に従うことにはどういう意味があるのか」を知った上で、自ら判断して選択できる人材育成に貢献したいと考えます。

HTML仕様書を読む | アカデミックプログラム:日本ウェブ協会(www.w2c.jp)

とのことで、HTMLについて学ぶと言うよりは「そもそも仕様って何よ」という観点なのではと思います。

と、ここまでは視聴前の記述。ここからは視聴後の追記分となります。

というわけ【謎】で、Ustreamで視聴しました。

とくに後半の「HTML4.01仕様書の読み方」が面白かったので、いくつかまとめと感想を。とはいえかなり端折っているので、これだけ読んでもたぶん理解できないと思います。嬉しいことにアーカイブが公開されていますので、まずはそちらを視聴されることをお勧めします。

Q. 仕様書は英語ですか!?
A. yesとしか言いようがないが、日本語訳(www.asahi-net.or.jp)も精度は良い。
「HTML 4仕様書邦訳計画」の名称はエヴァンゲリオンの影響。
まあ、そういうことです(笑)
HTML4.01の仕様書には何が書いてある?
仕様書の読み方、仕様の説明、厳格な定義(SGML、文書型定義など)、…。
まずはざっと読んでみる
全部暗記する必要はない。
Q. なぜ標準を守らなければならないのか
A. 逆に、標準は守らなければならないものですか。
Q. どうして標準を守るのか
A. 標準を守らない理由がないから。
仕様を守っていない理由
無理解によるもの、ミスによるもの、やむを得ないもの。
「<div/<p<a href="../../">ココをクリック</a></p>/」はValid
SGMLの短縮タグ機構(bakera.jp)によるものだが、普通のブラウザは解釈できない。
アクセシビリティをどれだけ担保する必要があるのか?
標準を守る、守らないは結局ここに帰結する。

そして学生(と森川氏)による質疑応答。

なぜ Strict DTD を使わないのか
後からの変更に備えて(target="_blank" など)。アクセシビリティの要件定義時にどれだけ固められるかが重要。
HTMLやCSS関係で何を勉強すればいいのか
まずはHTML 4.01(www.w3.org)。次にWCAG 1.0(www.w3.org)WCAG 2.0(www.w3.org)あたり。後は必要に応じて。
マークアップエンジニア以外も仕様書は読むべきか
読んでいないと仕事ができないわけではないが、読んでいる人と読んでいない人で力の差を感じる。

感想ですが、結局は「ウェブに関わる人ならHTML 4.01の仕様書くらい読んでおくべき」ということでしょう。なぜ画像には代替テキスト(alt属性)が必須なのか、フォームにlabel要素を使うとどんなメリットがあるのかなど、具体的な記述方法などはマークアップエンジニアやコーダーに任せるとしても、そういったことをウェブ屋が知ることは無駄ではないと言えるでしょう。(って、私が偉そうに語ったところで説得力も何もあったものではありませんが…。)

そのうえで実際のプロジェクトにおいて、あえて仕様に準拠しない明確な理由があれば、それはそれで良いのではないかと思います。