熊本電気鉄道モハ5101AのMGはCLG-333?
先日発売された鉄道ピクトリアル2010年12月号に堀田和弘氏の「開業100周年を迎える熊本電気鉄道の現況」が掲載されています。
「九州・四国・北海道地方のローカル私鉄」特集(1989年3月臨時増刊号)の記事よりも車両諸元表が詳細になっていますが、東急旧5000系の譲渡車であるモハ5100形の補助電源装置(MG)は、モハ5101Aが東芝CLG-333
、モハ5102AがTDK356-A1
と書かれていますね。
数年前に私が訪問したときは、両車とも東洋電機製造のTDK-359-A1形(w0s.jp
)を搭載しているのを確認しており、モハ5102AのTDK356-A1
は単なる誤植と思われますが、注目したいのはモハ5101Aの方で、本当にCLG-333形を搭載しているとしたら大ニュースです。
CLG-333形を搭載した東急5000系
各地に譲渡された旧5000系のうち、降圧化が成された福島交通と熊本電気鉄道向けの車両は、補助機器を中心に改造が行われ、CPやMGが交換されています。
福島交通向け譲渡車は、CPがDH-25形、MGはCLG-333形となっていたようで、当時の雑誌記事にはこんな記述があります。
続いて熊本電鉄に譲渡されたモハ5000形(5043、5044)は、CPはD-2-N形(w0s.jp
)とされましたが、MGは福島交通と同じくCLG-333形でした。
一方、熊本電鉄では1985年に両運転台、ワンマン対応に改造された4両をモハ5100形として追加導入していますが、MGが変更されています。
福島交通の5000系は1991年の昇圧に伴い廃車、熊本電鉄もモハ5100形2両のみが残る状況となっており、また前述のとおり、両車とも改造時のまま東洋電機製のMGが積まれていることを確認していたので、CLG-333形はとっくに消滅したものと思っていました。
もし今回の記事の内容が事実だとすると、ストックとして保管していたものを最近になって交換、といったところでしょうか。