<style scoped> の動向
style要素のscoped属性を使うと、ページの一部分だけにスタイルを適用させることができますが、仕様と実装の両面に最近動きがあったのでまとめてみます。
- scoped属性自体の解説や記述の仕方などはA New Experimental Feature: scoped stylesheets - HTML5Rocks Updates(
updates.html5rocks.com
)や特定の範囲内にのみスタイルを適用できる scoped 属性 | WWW WATCH(hyper-text.org
)などを参照ください。
HTML仕様
2008年の最初のHTML5仕様書から定義されていましたが、CRになった2012年12月17日版で at risk 扱いになり、2014年4月29日版で削除されました。
2014年6月11日現在、 HTML 5.1 と WHATWG の Living Standard には残っています。
ブラウザの実装
Firefox はバージョン21(2013年5月リリース)から対応しています。
- Firefox 21.0 リリースノート(
www.mozilla.jp
)
Chrome はどのバージョンからかは調べていませんが、 chrome://flags で「試験運用版のウェブ プラットフォームの機能を有効にする。」を有効にすると認識します。
Opera も同様に「Enable experimental Web Platform features」を有効にすると認識します。
Internet Explorer は最新のバージョン11でも対応していないようです。
Blink から削除
ところが、先日 Blink からこの実装が削除されてしまったようです。
- [blink] Revision 175720(
src.chromium.org
)
メンテナンスされてねーじゃん、とかいろいろあったようですね。
そもそもデフォルト設定で対応しているブラウザが現状 Firefox だけですし、 <style scoped>
の中での @font-face 指定が効かないなどのバグも残っています。
実験的なサイトならともかく、実用はまだ時期尚早でしょうね。