入館制限中の国会図書館東京本館へ行ってきた
国会図書館東京本館は COVID-19 の影響で2020年3月5日より臨時休館(www.ndl.go.jp
)していましたが、6月11日より抽選予約制で来館サービスを再開(www.ndl.go.jp
)しました。
再会初週は落選してしまったのですが、2週目に当選したので行ってきた報告です。
- 6月5日(金): 公式サイトから申し込み
- 6月11日(木)17:46: 当選メールが届く
- 6月18日(木): 来館
抽選予約
公式サイトの申込みフォーム(www.ndl.go.jp
)で来館希望日(複数選択可)を送信します。当落メールは当選者にしか送られません(落選者に対する個別通知はありません)。
1日あたりの入館者数は200人、初週の申し込みは各日約1,000人[1]とのことですから、倍率は約5倍ということになります。私が当選したのは2週目なので、この数値は少し異なるかもしれませんが。
入館
当選メールに書かれている案内によると、建物内への入館手続きは本館からのみで 9:20 から開始とのことです。私は 9:25 くらいに本館入口に到着しましたが、既に建物外の行列はなく、スムーズに入館できました。入館時にはアルコール消毒液による手指の消毒(強制ではないと思いますが強く勧められます)、サーモグラフィー方式による検温と名簿による本人確認が行われます。これらもスムーズに進み、掛かった時間は1分もなかったと思います。
本人確認は利用者カードを提示して、係員が紙に印刷された名簿との照らし合わせを行う方式でした。Q&A(www.ndl.go.jp
)には来館予約メール(当選メール)をお持ちいただくと、スムーズ
と書かれていましたが、当選メールのチェックはありませんでした。
- 私は視力が良くないので名簿の文字は読み取れませんでしたが、人によっては他の来館者の情報が見えてしまう状況でした。仮に名簿に氏名が書かれておらず利用者IDだけだとしても、IDはパスワードとは異なり秘密情報ではありませんから公開している人も存在し、そういう場合は「あの人は今日ここに来ている」ということが第三者に分かってしまうと思うのですが、問題ないのでしょうか[2]。
名簿のチェックが終わるとコインロッカーに荷物を預け、自動改札の前で 9:30 の開館を待ちます。ソーシャル・ディスタンス確保のため、間隔を空けて並ぶように指示されており、最後尾はコインロッカーの入口付近に届く程度でした。正確に数えたわけではありませんが、開館時点で並んでいたのは20〜30人くらいでしょうか。
館内の様子
入館者数を大幅に絞っていることから、館内は終日閑散としていました。休館前の来館者が約2,000人[3]なのに対し、現在は1日200人(当選しても来ない人もいるでしょうから実際はもっと少ないはず)ですから、本来の 1/10 以下の状態ということですね。締切時間直前の複写カウンターに局所的に人が集まるといったことはあったものの、それ以外で列ができているのは見ませんでした。なにより、いつも混雑していた新館2階の閲覧室(雑誌カウンターに近いところ)が終始数人しかいない状況だったのは衝撃的でして。
利用者端末は約半数が電源オフ、それも左右だけでなく対面に人が座らないよう工夫された形となっています。閲覧席も千鳥式に座席が撤去されていました。
個人的にはソーシャル・ディスタンスを徹底するにしても閑散としすぎで、もう少し入場者数を増やしてもいいのではと思ったのですが、入館制限のお知らせ(www.ndl.go.jp
)のページ履歴を見ると、6月12日時点(web.archive.org
)で「350名程度」、6月18日時点で「580名程度」となっているので、様子を見ながら段階的に増やしていっているのかもしれません。おそらく1日200人というのは今週までのことで、来週は350人、再来週は580人になるのかもしれません。
ほか、気付いた変更点をまとめました。
- 臨時休館前からかもしれませんが、利用者端末の Firefox が 68 にバージョンアップ。いい加減、まともに閲覧できないサイトも出てきていたので良かった(ていうかこまめにアップデートして欲しい)。デフォルトが IE 11 なのは変わらず。
- 雑誌カウンターや音楽・映像資料室のカウンターでは、資料受け渡し時に利用者カードを自身でリーダーに置く方式に変更。係員との接触を極力減らすためと思われますが、図書カウンターは従来と変わらず係員に手渡し。なんでだろう。
- 図書の返却カウンターはこれまで出入口が同じだったのが、受取カウンター側に「出口」を新設。これ地味に嬉しい。
- 音楽・映像資料室の閲覧席が指定制に(以前は自由席だったような)。カウンターで資料を受け取る際に番号札を渡されます。
- ウォータークーラー(冷水機)は使用可能。関西館は使用停止になっているというツイートを見かけましたが、東京本館は使えました。
- 敷地内禁煙化に伴い、2Fにあった喫煙室が廃止。今のところ何かに転用されているわけではなく、ただ部屋が閉鎖されているだけです。元々予定されていた(
www.ndl.go.jp
)もので、臨時休館との直接の関連はありません。
食堂、喫茶は短縮営業
食堂と喫茶は昼時の2〜3時間ほどしか空いていません。現時点の営業時間は以下のとおりです。
- 本館6階食堂
- 11時〜13時30分
- 本館3階喫茶
- 11時〜13時30分
- 新館1階喫茶
- 11時〜14時
- 喫茶は一部の月曜日、土曜日は休み。詳細は公式サイトの利用時間(
www.ndl.go.jp
)を参照。
私はこの情報をチェックし忘れており、14時過ぎに食堂に行ったら閉まっていてショック😥。入口近くの座席は開放されていたので、隣の売店(ここは平日18時まで営業している)で食料を調達して食べることは可能かもしれませんが。
閲覧・複写受付と異なり、館内放送による注意喚起は行われていないので、資料に夢中になってお昼時を逃さないように注意しましょう……。
脚注
-
1.
時事ドットコムのニュース国立国会図書館が再開 3カ月ぶり、1日200人限定(
www.jiji.com
)より。 ↩ 戻る -
2.
「国会図書館 登録利用者カード」で画像検索すると、利用者IDを公開している方も少数ながら見受けられます。秘密情報ではない利用者IDを自ら公開することと、「今日国会図書館に行ったことを第三者に知られたくない」と願うことは両立する(利用者IDを公開している人に対しても、来館の事実は保護されるべき)と私は考えます。 ↩ 戻る
-
3.
時事ドットコムのニュース国立国会図書館が再開 3カ月ぶり、1日200人限定(
www.jiji.com
)より。 ↩ 戻る