僕が参議院選挙で赤松健に投票する理由

私は7月10日の第26回参議院議員通常選挙(www.soumu.go.jp)において、比例代表を漫画家・赤松健(kenakamatsu.jp)に投票しようと思っています。

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『ラブひな』ヒロイン・成瀬川なるによる選挙アピール(赤松先生のツイートより転載可能な画像を利用)オリジナル画像

それはなぜか。

赤松先生は5つの基本政策(kenakamatsu.jp)を挙げていますが、その中でも表現の自由(hyogen.jp)がもっとも有名でしょうか。もちろんそれに賛同できるということも大きいですが、それ以上に赤松先生は現役のクリエーターであり、またプログラマーをされたこともある(kenakamatsu.jp)点が推せる理由として挙げられます。

赤松先生は今回の立候補に際して連載していた漫画を今年の初めに完結し、現在は執筆作業を行っていませんが、漫画家を引退したわけではありません。最近 AV 新法が現場の声をほとんど聞かずに成立したため、本来それによって守られるべき当事者自信が困惑している話を耳にしますが、漫画業界でも同じように当事者不在での立法整備があり、赤松先生や山田太郎さん(現・参議院議員、当時は候補者)をはじめとする方々の尽力で差し戻したことがありました。こういう事例が続くと当事者自身が国会議員である必要性を感じます。

そしてプログラマー経験がある点についてですが、表現の自由や著作権の問題は昨今ではインターネットおよび Web との関わりも強く、政治的立ち回りや法律の知識だけでなく IT に対する理解も求められます。

しかし現実はどうでしょう。2000年代以降、

  • Winny 事件(2004年に金子勇氏逮捕 👎)
  • いわゆるスクショ違法化の危機(著作権法改正案が紆余曲折を経て2019年に差し戻し 👍)
  • リツイート事件(2020年に最高裁にて「著作者人格権」を侵害すると判決 👎)

など、エンジニアの常識から見て明らかにおかしな出来事が続いています。また著作権とは関係ないですが、 Web 技術面で不当な逮捕が行われた件として2010年の岡崎市立中央図書館事件(Librahack)も忘れることのできない事件です。

赤松先生は高校時代に自作ゲームを全国販売したり、1997年の早い時期に個人サイト AI Love Network(www.ailove.net)を開設するなど、コンピューターや Web にも造詣が深く、こういった出来事に際して、少なくとも技術的な観点からは誤った判断はしない信頼を置けます。

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街頭演説する赤松健先生(2022年6月24日、川崎駅西口にて)オリジナル画像

もちろん方向性の是正だけではなく、新しい取り組みに積極的な姿勢も賛同しています。

そのひとつが著作物のアーカイブ。今の時代は紙の本を収集するような昔ながらのやり方だけでなく、デジタルな手法も重要になります。赤松先生は以前からマンガ図書館Z(www.mangaz.com)で絶版漫画の配信に力を注いでいますが、最近では国会図書館のデジタルアーカイブ、またゲーム、とくにサービスが終了するとプレイが一切不能となり後世に残りにくいオンラインゲームのアーカイブに対してもその実現に夢を語っておられます。実際どこまでできるかは分かりませんが、コンテンツの権利者であり、 IT 技術にも精通しており、なおかつ政治力もある点からして、この分野に関してはこれ以上適任な人はいないと言っても過言ではないと思います。

赤松先生がこれまで漫画家業の傍ら活動されていたことは他にも多くあります。というより、漫画の執筆をしながらよくこれだけの活動をされてきたと感心するほどですが、私としてはなによりクリエーターの当事者視点、および IT 技術の知識・リテラシーを持ち合わせている面に期待をしている次第です。