Let'snote R3のHDD交換記
先日、愛機Let'snote R3(ctlg.panasonic.jp
)のハードディスクが異音を発して起動不能になってしまいました。
6年前の機種とはいえ、サブマシンとしてはまだまだ使えるので修理を頼もうと思ったのですが、修理サービス(club.panasonic.jp
)に問い合わせてみるとハードディスク交換だけでも5〜6万円かかるとのこと。部品代、すなわちハードディスク本体が約4万円らしいのですが、安いノートパソコンなら本体が買えてしまう値段、純正とはいえ躊躇してしまいます。
というわけで自分で直すことにしたのですが、備忘録の意味も込めて復活までの道のりを記しておきます。なお前提条件としては、こんな感じになります。
- バックアップは常日頃から行っているので、データ救出の必要はない。
- R3はCD-ROMドライブを搭載しておらず、外付けタイプも手元にはない。すなわち、OSのインストールはUSBメモリやSDカードから行うか、別マシンを使用するしかない。
- 予備のノートを所有しており、そちらにはCD-ROMドライブが付いている。
ハードディスクを取り出す
まずは故障したハードディスクを取り出さなくてはなりません。しかし、R3は本体を分解しないとハードディスクを取り出せない構造。取扱説明書にも分解方法は載っていないのですが、幸いにも多くのレッツラーがウェブ上で手順を解説しており、特にYouTubeで公開されている分解動画はとても参考になりました。
取り出したハードディスクに貼られたラベルによれば、メーカーは東芝で型番は「MK4025GASL」、そしてロジック電圧は3.3V。
一般に単体で売られている2.5インチハードディスクはこれが5Vらしいのですが、41番のピンを折ることで接続可能とのこと(もちろん保証は効かなくなりますが)。
新しいハードディスクを購入する
R3のハードディスクはインターフェースが「Ultra ATA100」、つまり現在主流のシリアルATAではないので、選択肢は狭まってしまいます。そして予備マシンのハードディスクと比べて分かったのですが、ピンの周囲にカバーがあるタイプだと空間的に格納できないという問題が。こればかりは店頭で現物確認をしなくてはなりません。
秋葉原の専門店をいくつか回ってみたところ、2.5インチでIDEタイプの在庫があるのは日立とWestern Digitalの2社だったのですが、日立はカバーが不透明で購入前の確認は不可。必然的にWD一択となってしまい、80GBのタイプを購入。
予備マシンでOSインストール(失敗)
購入したハードディスクにOSをインストールしなければならないのですが、R3はCD-ROMドライブを搭載していないので、いったんドライブ付きの予備マシンにつなげてインストールをすることに。ここは問題なく終了。
ところが、インストールの完了したハードディスクをR3につなげて起動すると、
というエラーが…。BIOS関係が原因かと思ったのですが、結局解決法は分からずにこの方法はあきらめ、ハードディスクをR3につなげたままUSBメモリから再度OSインストールをすることに。
USBメモリからOSインストール
Windows XPをUSB Flash Memoryからインストールする!(web.archive.org
)を参考に、別機でUSBメモリをフォーマットして、さらにR3のBIOS設定でハードディスクドライブの起動順位を変更(HDDよりUSBを上位に)。
USBメモリをR3に差し、再起動後はCD-ROMからのインストールと同じ要領で実行。
ドライバーのインストール
これだけではいくつか使えない機能があるので、パナソニック パソコンサポート(askpc.panasonic.co.jp
)からドライバーをインストール。
というわけで、いくつか問題はありましたが、無事環境構築までこぎ着け今のところ問題なく稼働しています。
苦労した点などをまとめると、
-
ハードディスクの換装にあたって本体の分解が必要。ただし
最近のモデルは簡単に換装できる
ようになっているらしい。 - 新規に購入できるハードディスクの選択肢が少ない。IDE接続タイプはもはや絶滅状態。
といったところです。特に後者は今後さらに難しくなると思われ、デスクトップならばSATAのHDDにアダプターを介す方法がありますが、モバイル機ともなれば空間的な余裕がないので不可能です。次に故障した場合はさすがに買い換えかもしれません。