東横線、目黒線、大井町線の車両のATS受電器はまだ安泰
数年前まで、東横線と大井町線は区間によってATSとATCの箇所があり、所属車両は双方の装置を搭載していました。また、目黒線は2000年の運行系統変更当初より全区間がATCでしたが、大井町線を経由しての不定期回送列車があるため、ATSも搭載していました。これら3路線の車両でとくに目立つのが先頭車の受電器で、正面から見て手前がATS用、奥がATC用となっています。
2008年には大井町線も全区間がATC化され[1]、東横、目黒、大井町線の車両はATS装置が不要になりました[2]。
てっきり、ATS受電器もすぐに撤去されるのだろうと思っていたのですが、今のところ積極的な工事は行われていないようですね。例外は大井町線ATC化後の同線への転籍車で、具体的には9002〜9004、9006、9008、9009、9102〜9104、9106、9108、9109の12両はATS受電器が撤去されています[3]。受電器本体だけでなく、前方部分の架台ごと撤去されたため、デビュー時に近いシンプルな様相となっています。
脚注
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1.
<東急電鉄>TOKYU NEWS 2008/2/15 3月28日、大井町線の急行運転を開始、田園都市線の混雑緩和を目指します(
www.tokyu.co.jp
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2.
池上、多摩川線にも入線するデヤ7200、デヤ7290を除く。 ↩ 戻る
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3.
そのほか、東横線の新型車(5000系? 5050系?)にも一部ATC受電器のみの先頭車がありますが、これは大井町線ATC化後に新造されたか、田園都市線からの転籍によるものと思われます。 ↩ 戻る