横浜市立図書館、簡易版蔵書検索システムが始動
先月のことですが、横浜市立図書館の蔵書検索に簡易版(携帯版)ができたようで。
- 簡易版蔵書検索システムが始まりました!(
www.city.yokohama.lg.jp
)
横浜市の蔵書検索は2009年のリニューアルでJavaScriptが有効でないと実質利用できなくなっており、私もわざわざ自作のプログラムを介して検索、予約を行っている状況です。今回の簡易版は携帯対応を謳っていることから分かるように、スクリプト無効でも利用できるようになっており、モバイルに限らずPCからの利用でもたいへんありがたいものとなっています。
ただ、実際に予約を行おうと思って資料詳細ページ(www.lib.city.yokohama.jp
)から「予約する」リンクを進むと、暗号化されていないページ(www.lib.city.yokohama.jp
)でパスワードを聞いてきます。
一方、図書館のプライバシーポリシーを読むと、こんなことが書いてあります。
予約申込画面でSSLを導入していると書かれているのに、実際は暗号化されていません。これはどういうことかと思い、問い合わせてみたところ、こんな回答が返ってきました。
予想通りというか、入力画面を暗号化していないサイト運営者に問い合わせると、ほぼ間違いなくこういった回答を返してきますね。
暗号化の有無自体よりも、「プライバシーポリシーと実態が異なる」、「利用者に対して正しくない説明を行い、誤った認識を植えつける」 ことは問題であると感じます。
これに関して
- 「入力段階で通信をしていない」という回答内容は、Ajaxなど非同期通信をしていないという意味か。
- 入力画面を暗号化し、利用者が入力前にサーバー証明書を確認できる状態にしなければ、安全とは言えないのではないか。
という2点を問い詰めたところ、
と、修正を検討する旨の回答が返ってきました。賢明なご判断に感謝いたします[1]。
なお、対応が行われるまでの間、安全に利用するためにはパスワード入力画面でURLの http: を手動で https: に変更する必要があります。PCならアドレスバーにフォーカスを移して(WindowsならAlt + D)、変更すればよいですが、肝心のモバイルでは面倒ですね。入力エラー画面にもフォームが出力されるシステムだと、「とりあえず何も入力せずに送信ボタンを押下」することで暗号化されたページに遷移し、そこで初めて入力するという方法が採れますが、この簡易版システムではエラーメッセージのみの画面になってしまうので、残念ながらその技は使えないようです。
2011年10月1日追記いつの間にか修正されていますね。やっと安心して利用できます。
脚注
-
1.
ただし、あくまで「修正を検討」であって、修正するという確約をいただいたわけではありません。 ↩ 戻る