置き換えが進む大井町線8090系の現状

大井町線の8090系は10編成50両が在籍していましたが[1]、2009年以降、東横線から転籍した9000系と入れ替わるように廃車が進んでいます。

廃車が始まる直前の時点における、主な搭載機器バリエーションとしてはこんなものがありました。

  • 二電源化(3号車SIV大容量化): 8095F(8296), 8097F(8298), 8081F(8282), 8089F(8290)
  • 軌条塗油器: 8095F(8096), 8099F(8080), 8081F(8082)
  • 踏面清掃装置: 8099F(8099,8080), 8083F(8083,8084)
  • 積算電力量計: 8093F(8194,8492)

現在残っている8090系は8095F, 8097F, 8099F, 8081F, 8089Fの5編成で、これは二電源化施工編成と軌条塗油器設置編成を意図的に残しているものと思われます。一方、東横線9000系の玉突きで大井町線8090系の廃車ももう少し続くでしょうが、二電源化を行っていない8099Fは軌条塗油器を装備しているため、次の置き換えからは先に挙げた条件の少なくとも一方を諦めなくてはならないことになります。

もともと大井町線の8090系に軌条塗油器は設置されておらず、8000系の廃車に伴って代わりに搭載されたものですが、今度は8500系や8590系編成などに移設されるのか気になりますね。また、二電源化施工編成が廃車になる場合、3号車の換装されたSIVは2000年製と2005年製が2台ずつとまだ新しく、破棄するのは勿体ない気がしますが、他車に転用されるのか注目していきたいところです。

10kVA-SIVを搭載するデハ8280

脚注

  • 1.

    先頭車がデハ8590形、デハ8690形の「8590系編成」を除く。 ↩ 戻る