鉄道史料130号に「目蒲・東横 戦前期の車両」記事

鉄道史料130号が出ましたが、「目蒲・東横 戦前期の車両」という記事が目に留まり購入しました。

内容については、全車種を網羅しているわけではなく、大谷正春氏の撮影された何枚かの写真について解説してゆく形式となっています。そのため、特定車種のみ興味ある方はもしかしたら「ハズレ」になってしまうかもしれませんね。

以下に見出しのみ抜粋しておきましょう。

  1. 目蒲モハ15と村田式台車
  2. 目蒲モハ32
  3. 目蒲、東横モハ100形
  4. 昭和11年9月の調布大塚車庫
  5. 昭和13年9月の雪ヶ谷大塚車庫
  6. 二子玉川附近を走るモハ200、300形
  7. 木製車鋼体化のモハ150、サハ1形
  8. 電動有蓋貨車モワ3
  9. 電動有蓋貨車モト5

本文に関して、細かな誤植は除いて1点だけ気になったので。

デハ100形(モハ100形)の所属について、こんな記載があります。

大正14、15年に大阪の藤永田造船所で製造されたモハ100形101〜112の12両、東横開業に先立ち5両発注したが、同14年製造時には未開通で目蒲に車籍を移す。昭和3年目蒲から東横に再移籍する。後の7両も製造時は目蒲、同2年東横に移籍する。

当時の公文書を確認すると、1928(昭和3)年10月20日付でデハ101〜106を東横へ譲渡したとあります[1]。また、前年の1927(昭和2)年9月にデハ107〜112が東横で竣功したとの記録もあります。よって、1926(大正15)年に増備された7両のうちデハ106のみは、東横移籍が1928(昭和3)年だったのではないでしょうか。

脚注

  • 1.

    代わりに、デハ1〜10が東横から目蒲へ移っている。 ↩ 戻る