朝日新聞で「のぞみ20年」連載

東海道新幹線の300系が明日16日で引退するようですね。JR東海も特設サイトを開設するほどの力の入れようです。

さて、300系といえば「のぞみ号」。それが生誕20年とのことで、朝日新聞で特集が組まれています。記者はおなじみ神田大介(X)さん。記事は名古屋本社版での掲載とのことですが、うれしいことにデジタル版でも公開されています。

いやあ、恥ずかしながら知らないことばかりで、どの記事も興味深く拝見させていただきました。

連載第1回は「名古屋飛ばし」に関する記事。のぞみ登場当初、下り一番列車の「のぞみ301号」は東京、新横浜の後、名古屋と京都を通過する変則パターンとなっていましたが、その経緯や地元の反応などが書かれています。

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名古屋飛ばしをしていた「のぞみ301号」の時刻表(JR時刻表1997年9月号より)オリジナル画像

第4回は雪害監視に関する話。これは東海道新幹線そのものに関する話ですが、記事本文はもちろんのこと、TwitterやFacebookで公開されている取材余話(twilog.org)も面白かったです。開業当初は窓ガラスが割れるなどで運休する事態も珍しくなかったとか。今となっては信じがたいですね。

第7回は2003年の品川駅開業ネタ。一部列車を品川発着にすることで運行本数を増やすことができるということでしたが、実際は東京発着のまま増発が行われており、その理由がなんとまあな話。こちらも取材余話(twilog.org)込みで読むことをおすすめします。

そして本日公開された最終回は最高速度の話。社員のインタビュー回答ではもはやスピード競争はしないようにも読めますが、N700系で起動加速度を向上したり、なによりリニアを造るJR東海のことですから、今でも並々ならぬこだわりを持っているはずで、技術的に速度向上が限界に近いということなのでしょう。

個人的には、列車の速度が向上するのはもちろんありがたいことですが、きっぷの購入で時間を食うのが無駄に感じられるので、ウェブ予約をもっと充実させたり、決済も含めて駅や旅行センターへ行かずに済むようになることこそ真のスピードアップだと思います。東海道新幹線に限らないことですが、早くこういう未来がくると良いですね。