東急で最後の旧型IR搭載車、サハ8947
東急線では、地下鉄半蔵門線、副都心線乗り入れ車に誘導無線装置(IR)が搭載されています。
このうち半蔵門線直通車(田園都市線所属車)は2002年に登場した新5000系に新型装置が搭載され、在来車も2004年から更新工事が行われています。外観では妻面に取り付けられたアンテナの形状が従来の丸棒から角型になっているので新旧の判別は容易ですね。
在来車の更新工事は東武乗入対応車から開始され、当時の目撃情報によればサハ8971(8636Fに組み込み)が最初の更新車と思われます。のちに2000系など東武に乗り入れない車両も更新されたのですが、8606Fに組み込まれたサハ8947のみは今もって更新が行われず、旧型装置のままとなっています。
一方、日比谷線直通車(東横線1000系)は更新が行われなかったのですが、今年3月の直通運転廃止とともに全車が運用を離脱しています。このまま解体処分になるのか、他線転用あるいは譲渡されるのかは分かりませんが、再起するにしても今までの例[1]からすればIR装置は撤去される可能性が高いため、実質サハ8947が東急で最後の旧型装備車と考えてよいでしょう。
脚注
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1.
クハ8033〜8042の田玉→東横 復帰やデハ1312の東横→池多摩 転籍、サハ8975〜8978の田都→大井町 転籍など ↩ 戻る