TVアニメ『マギアレコード』第2弾PV映像の本放送使用場面と上映会の映像差分
2020年1月4日深夜(日付的には5日)からTV放送が始まる『マギアレコード』ですが、すでにイベント会場で先行上映が3回行われており、近々4回目の上映がパリの映画館で、5回目の上映が新宿バルト9 で行われるようです。
- Magia Day 2019(東京・2019年9月8日)(
magireco.com
) - Anime NYC 2019(ニューヨーク・2019年11月16日)(
animenyc.com
) - KPF 2019(北九州・2019年11月30日)(
www.ktqpopfes.jp
) - Grand Rex 上映会(パリ・2019年12月17日)(
www.legrandrex.com
) - バルト9 上映会(東京・2019年12月23日)(
anime.magireco.com
)
このうち、「Anime NYC」では第1話「やぁやぁ、知ってる? 魔法少女のその噂」のみならず第2話「それが絶交証明書」と、さらに第3話のダイジェスト版の上映が行われました。「KPF(北九州ポップカルチャーフェスティバル)」では第1話のみでしたが映像がアップデートされており、それぞれ変化に富んだ上映となっていました。
また、アニメ映像をいつでも見られる媒体として、2つのPV映像が YouTube で公開されています。
とくに、先日 KPF のイベントに合わせて公開された第2弾PVでは気になるシーンが多いので、どのシーンが本放送のどの部分で使用されるものなのかを分かる範囲でまとめてみます。
第2弾PV映像の本放送使用場面
ももこが「鎖の魔女って聞いたことある?」と問いかけるところで写る「ニュートンのゆりかご」。これは第2話で調整屋での会話の中で写ります。あくまで部屋のインテリアのひとつに過ぎず、深い意味はないと思われます。
またその直後、神浜市の地図と吊されたダイヤ(?)が美術館にあるような円筒形のガラスケースに納められている画が写りますが、これも調整屋の部屋のインテリアです。神浜市の地図があることから、何かしらの暗示を表現しているのかもしれませんが、少なくとも直接的に物語の根幹に関わってくるアイテムではないと思います。なお、これは同じ第2弾PVの 1:40 にも写っています。
レナとももこが手のひらを合わせて魔法的なエフェクトが出現するカット。これは第2話の冒頭、「Rebecca(羊の魔女)」戦での2人の共闘シーンです。ここでは魔女文字が書かれており、ニューヨークでの上映時は一瞬のことで読み取れませんでしたが、PV映像で「Connect」と書かれていることが判明しました。
レナが走りながらももこに変身するカットは2話終盤のシーンです。ちなみに2話ではレナが他にも意外なキャラクターに変身します。
人型の化け物。2話終盤、絶交したレナにかえでが謝るシーンでふたりの前に現れます。「絶交階段のウワサ」の手下と思われますが、それぞれが男女の声ではっきりした日本語を喋るので、ウワサに捕らわれた人々の成れの果てなのかもしれません。
みたまが水名女学園の制服を着た生徒のソウルジェムに触れるカットはおそらく第3話かと思われます。ニューヨークで上映された第3話ダイジェスト版では、顔は分からないものの黒髪ロングの子が調整屋にいるカットがあったので、それに関連したシーンの可能性が考えられます。水名女学園で黒髪ロングの生徒といえば月夜か麻友が思い浮かびますが、ソウルジェムが紫色なので別の少女なのかもしれません。
大量の本の中を蒸気とプロペラで動く機械が走るカットはこれまでの上映で見た記憶がありません。第3話でダイジェスト版には含まれなかったシーンか、第4話以降なのでしょう。なお、本の表紙には「Hope and Despair」の題名が書かれています。個人的な予想ですが、Hope & Despairというヘヴィメタルの曲が存在し、『まどか☆マギカ』のTV版8話 10m41s(パッケージ版のみ)、前編 1h35m20s 、新編 17m41s にも「NWOBHM」というヘヴィメタル関連の用語がこっそり出てくるので、ヘヴィメタ好きの制作スタッフによるお遊びである可能性が考えられます。
PV中でエンディングテーマ「アリシア」が流れ出すところで、やちよといろはの変身シーンが流れますが、これは第3話のシーンです。おそらく、「絶交階段のウワサ」(あるいはその手下)との戦闘開始のシーンかと思われます。
分度器の顔を持つ「Joseph(羊の魔女の手下)」が複数体で向かってくるカット、これは第2話Aパートでいろはが襲われたシーンです。ここでPV映像と本編の順序が大きく変わってきます。続く魔女結界のカットも、結界内に羊が多数描かれていることからお分かりのとおり、羊の魔女結界です。
調整屋のパーティション越しに2人が話し込んでいる(?)カットはこれまでの上映で見ていないので、第3話ダイジェスト版に含まれなかったシーンか、第4話以降となります。向かって右側の人は帽子を被っているように見え、一見アリナかと思いましたが、足下を見ると白いソックスを履いていることから制服姿と思われますし、なによりアリナの帽子にあるつばが描かれていません。制服姿の帽子キャラといえば灯花の可能性がありそうですが、それにしては背が高い気が……。果たして誰なのでしょうか。
KPF 版のアップデート内容
KPF での上映は第1話のみでしたが、トークパートの冒頭で司会のすばる氏(www.crossfm.co.jp
)が言及していたように、一部のシーンで映像のアップデートがされていました。
- 列車を襲撃するサンショウウオのような6本足の魔女[1]の描写がベタ塗りの黒一色から模様入りに変更。口(目?)の表現も変わったような気がします。
- 部屋のベッドで横になるいろはの顔アップのシーンに “目を覚ます” 動作(まぶたを閉じた状態から開く)が追加。初版はカットが切り替わったときから既にまぶたを開けていたと思う。
おそらく細かい修正も含めて他にもあるのでしょうが、私が気付いたのはこの2点のみです。
サンショウウオのような魔女は第1話の中で2回出てきますが、どちらのシーンも修正が入っていました。なお、この魔女は身体が黒色の時とブルー系のカラフルな模様の時がありますが、修正が行われたのは黒色のカットのみです。修正前の様子は第1弾PVの 0:53〜0:57で見ることができます。
バルト9 版のアップデート内容
12月23日に新宿バルト9 など全国7か所の映画館で上映された映像は、 KPF での上映からさらに多数のアップデートが行われていました。本記事では便宜的に「バルト9 版」と呼称します。
- パリ Grand Rex の上映には行っていないので、 KPF 版からのアップデートなのか、 Grand Rex 版からのアップデートなのかは不明です。
修正箇所が多すぎて、記憶が追いつかなかったのが正直なところですが、確証の持てる箇所だけをピックアップします。
第1話
- 列車を襲撃するサンショウウオのような6本足の魔女結界の表現が全体的に変更。
- いろはの登校シーンなどに写る学校の外観が描き換え。変更前は外壁に赤土色の要素があったように記憶しているが、変更後は灰色ベースに幾何学模様が描かれており、窓がない(ように見えた)といった、普通の建物とは思えない外観になった。
- いろはの教室シーン(先生に当てられて慌てるところ)の直後に写る「オオキナコエデ あいさつを しましょう」の標語のフォントが細字になった。
- 砂場の魔女がサンショウウオの魔女を引きちぎる動作が変更。
- 小さいキュゥべえが現れるときに流れる「ウワサ数え歌」が差し替え。変更前の歌手は不明(エンドロールには書かれていたはずだが失念)、変更後は加藤英美里。
- 砂場の魔女結界の一部のシーンで、結界内のアイテムが変更。
- 風力で回転するモニュメントの数が増加。
- カートを引きながら線路上を歩くモブキャラの女性たちは、これまで顔や手など肌が露出した部分は黒塗りなものの、服には色が塗られて普通の表現になっていたが、全体に色が視認しづらい程度に陰が掛けられた。これにより、通常表現のいろはとうい(のような少女)だけが際立って目立つようになった。
- 線路のシーン直後、商店街の看板に様々な魔法少女の契約時の願いが書かれたカットがあるが、一部の看板のデザインが変更された。
第2話
第2話は KPF では上映されていないので、 Anime NYC 版とバルト9 版を比較しての差分となります。
- いろはの部屋や調整屋など複数のシーンで、いろはが両手を上げたポーズで写る記念写真のカットが挟まれるが、その写真の角度が変更。修正前は地面が傾いていたが(カメラを斜めに構えた形)、修正後は地面が平行になり、その分ポーズを決めるいろはが左に傾く形になった。
- 薄暗い路地に着いたバスの行き先表示が魔女文字に変更。修正前は日本語で「里見メディカルセンター」と書かれていた。修正後の魔女文字が何と書かれているかは未確認だが、文字数的に「Satomi Medical Center」ではない、より短い別の文字列と思われる。考えられるのは、直後に出現した「羊の魔女」を表す「Rebecca」だろうか。
- 羊の魔女結界の一部のシーンで、結界内のアイテムが増加。
- 絶交階段の噂の説明中、大階段を多数の女子生徒が登ってゆくカットがあるが、その移動速度が修正。修正前は階段を上る速度が極端に遅く、不自然な状態だった。速度だけでなく人の描写自体も変更されている可能性があるが、変更前の様子を覚えていないので詳細は不明。
- 新西中央駅の構内描写が変更。とくに自動改札機が日本の鉄道駅での一般的な形態で、扉もフラップドア(平行移動するタイプ)だったものが、中国や台湾、香港の地下鉄で見られるような扉が垂直回転するタイプに変更された。
脚注
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1.
冒頭で魔女文字が出てきたカットがあるので既に名前は判明しているはずですが、一瞬すぎて読み取れませんでした。 ↩ 戻る