8637F の引退を前に RPU-2214 型クーラーが消滅

東急8500系は2023年1月での定期運行終了が告知(www.tokyu.co.jp)されており、現在唯一残る 8637F も遠からず廃車になるものと思われます。

画像1デハ0711(19-1次車)山側形式写真(2020年10月11日撮影)

この編成は1989年の編成替え以降、編成内に18次車と19次車が混在した状態になっています。両次車ではいくつかの形態差異がありますが、とくに目立つのはクーラー周りで、屋根上の本体装置は RPU-2214 型から RPU-2214A 型へと変更されています。

RPU-2214 型は9000系1次車で採用されたもので、それまでの8000系や7200系に搭載されていた RPU-2204 シリーズと比べて、

  • 容量増加(8,000kcal/h → 10,000kcal/h)
  • 電源電圧変更(200V → 440V)
  • 外形寸法の変更(長手方向が長くなり、逆に高さは低く)

などの変化があります。

RPU-2214A 型は1987年度以降の新造車、改造車(8500系の組込増備車と7200系検測車関係を除く)から採用された改良型で、7700系のみクーラキセの両肩部が斜めにカットされた特徴がありますが、それ以外の車種ではキセ形状は RPU-2214 型と同一とされました。

そのため外から一見しただけでは違いは分かりにくいのですが、本体形状が変化し通風部分が長くなったことから、真横からキセ側面の開口部を見ると、 RPU-2214 型のみ金属側壁が飛び出しているように見えるため判別が可能です。

画像2デハ8637(18-1次車)の RPU-2214 型クーラー(2004年3月17日撮影)

さて、実際に 8637F 〜 8642F の各車両を現車調査してみると、検査交換によるものなのか、18次車に RPU-2214A 型が搭載されたり、逆に19次車に RPU-2214 型が搭載されるケースが存在することが分かりました。これは9000系も同様で、1次車の一部には RPU-2214A 型が搭載されており、また3次車の一部に RPU-2214 型が搭載されたケースもありました。

近年は9000系、8500系とも廃車により余剰品が出ているためか、 RPU-2214 型から RPU-2214A 型への置き換えが進んでおり、9000系では2018年頃に RPU-2214 型が消滅しています。

8500系ではその後も RPU-2214 型が多数残っていましたが、車両の廃車が進み、2019年以降 RPU-2214 シリーズを搭載するのは 8637F のみの状況となっていました。こちらも全廃前に最後の確認をする必要性を感じ、先日(2022年7月29日)現車調査をしたところ、なんと残存していた RPU-2214 型はすべて RPU-2214A 型に置き換えられており、9000系を含み完全消滅していたことが確認できた次第です。