『シブヤニアファミリー』1巻発売で思い返す『かってに改蔵』時代のオビ
久米田先生の最新作『シブヤニアファミリー』の単行本1巻が来週発売に迫っていますが、紙版のオビには特典の「クメカ」が付き、将来のプレゼント企画への応募やサイン会での特典として使えるようです。
これで思い起こされるのは2000年に『かってに改蔵』において行われた携帯ストラップのプレゼント企画です。
以前はコミック本にオビが付くことは少なく、久米田作品においても『行け!!南国アイスホッケー部』や『太陽の戦士ポカポカ』など初期の作品においてオビがあったという話は聞きません。
そんな折、2000年7月〜10月には『天使な小生意気』と共同で携帯ストラップの抽選企画がありました。当時のサンデー誌面に掲載された広告がこれです。
この告知が出たのは2000年7月19日発売の週刊少年サンデー2000年34号が最初であり、当時は『かってに改蔵』7巻が出ていたにも関わらずプレゼント企画の対象は6巻まででしたから、最新刊を発売日に購入している場合はオビが付かず、たまたま企画が行われていた期間に買った人か、あるいは抽選目当てに2冊目を購入したコアなファンしか目にすることがなかったものと思われます。
- 私も当時は企画が行われていたことは知らず、あとからオビ付きの単行本を入手するのに苦労しました……。ちなみにストラップは下っぱスーツ着用の地丹だったようですが、現物を見たことはないのでどういうデザインだったのか気になるところです。
このように、久米田作品での最初のオビはサンデー主導による企画モノでしたが、『改蔵』連載中の2002年に発売された『育ってダーリン!!』新装版ではドラマ化!!(希望)
、久米田康治絶賛!!!(注:自画自賛です…)
などネタ要素満載のギャグ漫画としてふさわしい(?)オビが付きました。
その翌年、2003年12月18日に発売された23巻では地丹フィギュアストラップ付きの限定版が発売され、同時に公式ファンブック発売とアニメイトで『かってに改蔵』フェアがあり、まるでアニメ化がされるかのような展開がされましたが、この時コミックの通常版にもオビが付きました。
さらに最終26巻にもオビが付き、えっ、終わり!?(久米田康治談)
というまさに当時の読者の気持ちを代弁したかのようなコメントが掲載されました。ちなみにオビの裏側(裏表紙側)にはそれに対して三上編集長からの容赦ない返答が載っています。
その後の『さよなら絶望先生』以降はオビが付くのが常態化しているのは周知のとおりです。その中でも2007年4月発売の『絶望』八集では、発売前にオビを含めた表紙画像が Amazon に掲載されたことでアニメ化の情報がネタばらしされたのは印象深い出来事でした。