東急池上線、多摩川線1000系の行先字幕(方向幕)
東急電鉄の車両は1990年代前半より種別、行先表示のLED化が進んでいますが、LED化が行われなかった車両も機器の更新(SPC化)やフィルム交換が進み、2008年には大井町線の8000系、8090系に残っていたブリッジ式(B式)が消滅するなど世代交代が進んでいます。
そんな中、池上、多摩川線所属の1000系は旧来の日本語表記のみの側面字幕装備車が残っていますが、その収録内容は少なくとも2種類が存在します。一部の車両は東横線車両から流用してきたと思われるフィルムを装備しており、五反田駅での折り返し時などに特急表記を見ることができますが、通常使用されている29コマ目以降はこんな感じになっています。
- 29: 多摩川
- 30: 蒲田
- 31: 雪が谷大塚
- 32: 五反田
- 33: 特急 渋谷
- 34: 特急 桜木町
- 35: 特急 元住吉
- 36: 特急 菊名
- 37: [空欄](白幕)
- 38: 試運転
- 39: 回送
- 40: 臨時
- なお、特急なしバージョンは#33〜#37がすべて空欄です。
この特急幕装備状況を6年前に調査しており、2006年時点では次の22か所に使われていました。
- デハ1212: 山側のみ
- デハ1213: 海山とも
- デハ1217: 海山とも
- デハ1220: 海山とも
- デハ1222: 海山とも
- デハ1223: 海山とも
- デハ1224: 海側のみ
- デハ1312: 海山とも
- デハ1313: 海側のみ
- デハ1317: 海山とも
- デハ1324: 山側のみ
- クハ1013: 海山とも
- クハ1022: 海山とも
その後、2008年にはデハ1312, 1317, 1323、クハ1013, 1017, 1023の正面行先幕が交換され、英文表記がすべて大文字(upper case)となり、このうち1023Fのみは中間車デハ1223も含めて側面字幕も英文併記タイプとなりました(特急幕はなく#33〜#37は空欄)。
- 余談ですが、この頃デハ1313、クハ1012の正面行先幕も交換され、「回送」の英文が「Dead head」から「Not in service」に変わりました。この2両が東急で最後の「Dead head」装備車だったと思います。
その後、新幕への更新が進んだという話は聞いていませんが、日本語幕同士での交換はされているかもしれません。現状はどうなっているのでしょうね。
2013年9月8日追記今年に入ってから少し更新が進んでおり、1017Fの側面字幕が英文併記タイプに、またデハ1320、クハ1020の正面行先幕がすべて大文字タイプに交換されました。