とれいん2013年5月号に秩父鉄道7800系の記事
先日発売されたとれいん 2013年5月号に秩父鉄道7800系の記事が掲載されており、写真や図面など他誌よりかなりのページが割かれています。
ただ、内容に誤りがあったり、説明不足を感じる箇所もあったので補足やツッコミをば。
屋根上艤装
2基とも現物を確認しましたが、PT-44S形でした。舟体が長舟に取り替えられている点も含めて7500系(デハ7601を除く)と同じですね。
床下艤装
最初に読んだときはあれ?と思ったのですが、これは7800系の今回の改造箇所ではなく、既に譲渡されている7500系と比べての記述なのですね。
- だとしても、空気圧縮機の記述は「クハの南側から北側に移り」の間違いかと…。
東急大井町線時代と比較すると、空気圧縮機が1基削減されたものの、下り方の空気圧縮機、補助電源装置、100V蓄電池の配置は変わっていません。
7500系でMGを搭載しているのは、12〜13次車として製造されたデハ7501, 7504, 7506(東急クハ8091, 8093, 8095)のみです。
16次車以降(東急クハ8097〜)は170kVA-SIV(w0s.jp
)であり、以前よりこのグループも7500系として譲渡されています。ですので、SIVに変更
という表現はおかしいですね。
そのSIVについて補足ですが、東急時代の2005年に100kVAのINV-153形(w0s.jp
)に交換されています。秩父譲渡にあたっても、製造番号も含めて確認を行いましたが東急時代のままでした。
台車
8090系の付随台車は TS-815B でしたが、16次車以降(8097〜8099F, 8081〜8089F)はディスクブレーキの TS-815D となっています(踏面ブレーキのB形は後にディスクブレーキ化が行われE形に形式変更)。
ところが、一部は8000系、8500系用の TS-815A をD形に改造したものもありました。時期的にサハ8300形の電動車化で発生したものを、同時期に新製されたクハ8090形やサハ8390形に流用したものと思われます。
で、当該車(クハ7901)の台車銘板から製造番号を確認しましたが、東急時代のクハ8089と同一ですね。8089号車は秩父譲渡にあたり電装化され、台車を交換しているはずなので、その際の発生品を流用したのでしょう。