「久米田康治のかくしごと展」を見に再び湯前へ

湯前まんが美術館(yunomae-manga.com) で8月26日〜10月15日にかけて「久米田康治のかくしごと展」が行われるということで、行く機会をうかがっていたのですが、終了日近くなってようやく訪問することができました。湯前に行くのは2015年11月の「ゆのまえ漫画フェスタ」で久米田先生を含む4人の漫画家によるトークショーサイン会が行われて以来です。

  1. 湯前駅近くの店舗に掲げられたポスター
  2. 湯前まんが美術館の写真
  3. 展示内容
  4. 現地アクセスの小話

湯前駅近くの店舗に掲げられたポスター

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前日に八代駅近くのホテルに泊まり、肥薩線、くま川鉄道を乗り継いで湯前駅には 9:06 に到着。美術館の開館(9:30)まで少し時間があったので、駅前の商店街を散策していると、いくつかの店舗にポスターが掲示してあるのが目に入りました。湯前町か商工会あたりが配布しているのでしょうか。

服屋
電気屋
ファッション店
床屋
自転車屋
  • これらの他にも肥後銀行湯前支店などいくつかの施設でポスターを確認しました。商工会や町役場にもポスターが貼られている可能性が高いと思うのですが、未確認です。

湯前まんが美術館の写真

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美術館入り口のドアには大型の立て看板、入ってすぐの昇降口にはポスターが掲示されていました。

湯前まんが美術館の全景
湯前まんが美術館の入口
昇降口

受付で入場料を支払うとA4サイズのフライヤーが貰えます[1]。表面はイベントのイラスト、裏面は2016年に発売された画集「悔画展」のイラストと共に熊本県視点からの久米田先生の紹介文が掲載されています。ポスターや図録等の物販はないので、イベントのイラストが掲載されたものをいただけるのはありがたいですね。

受付台には常月まといと丸内翔子・根津美子のミニスタンディが置いてありましたが、これは「2015ゆのまえ漫画フェスタ」でファンが送ったフラワースタンドに差されていたものですね。

受付全景
受付のポスターとキャラスタンディ
「2015ゆのまえ漫画フェスタ」での久米田先生向けフラワースタンド(2015年11月)

今回のイベントでもファンから2つ(?)のフラワースタンドが送られたそうですが[2]、さすがに1か月半経っているので撤去されていました。

受付の周りには過去のイベントで漫画家の方々が描かれたイラストがいくつも展示されているのですが、出口方向を振り返ったところには「2015ゆのまえ漫画フェスタ」で久米田先生を含む4人の方々によるイラストが展示されていました。

建物内から出入口を見る
「2015ゆのまえ漫画フェスタ」のイラスト

展示内容

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展示室内は撮影禁止なので、メモった内容を元にテキストのみで。

主な展示作品は『行け!!南国アイスホッケー部』『√P ルートパラダイス』『太陽の戦士ポカポカ』『幽良物件仲介します』『かってに改蔵』『さよなら絶望先生』『せっかち伯爵と時間どろぼう』『かくしごと』です。

受付から右へ進んだ部屋に入るとコミックが置かれており[3]、これは館内で自由に読むことができます。すなわち、展示されている原画の目の前でコミックと対比させながら鑑賞することができる素晴らしいシステムです。また、そこでは『かくしごと』のPVがエンドレスで流れています。

その先の部屋では『改蔵』以降の作品についての原画やネームを中心とした展示があります。具体的には以下のようなものです。

  • 『かってに改蔵』第286話(最終話)「ずっと、いっしょだよ。」の鉛筆原画
  • 『さよなら絶望先生』第一話「さよなら絶望先生」の鉛筆原画
  • サンデー×マガジン スワップ企画の鉛筆原画
  • 『せっかち伯爵と時間どろぼう』00'51"(最終話)「せっかち伯爵と悠久の時」の鉛筆原画とネーム
  • 『かくしごと』第2巻 カラーページの鉛筆原画
  • 『かくしごと』第4巻 表紙、背表紙、カラーページ、「徐々に奇妙な防寒」、「いぬほしき」の原画
  • 『なんくる姉さん』同時購入キャンペーンポスターのラフ(?)(久米田先生担当分のみ)
  • 「きみに質問BOOK」の現物(1ページずつクリアファイルに収納されて閲覧する方式)
  • 「27年度 ゆのまえ漫画フェスタ前夜祭 画力対決」で久米田先生が描かれたイラストの現物(前夜祭のレポート記事参照)

展示スペースはもう1箇所あり、受付の右側を直進したところにある部屋では、カラー原画や書籍、グッズ等の実物展示が中心でした。展示物は多数あるのですべては書き切れませんが、おおよそ次のものです。

  • 『行け!!南国アイスホッケー部』表紙イラストのカラー原画が複数(新装版を含む)
  • 『行け!!南国アイスホッケー部』第1話のモノクロ原稿
  • 『行け!!南国アイスホッケー部』最終話のカラー原稿
  • 『√P ルートパラダイス』第1話のモノクロ原画
  • 『太陽の戦士ポカポカ』のカラー原画
  • 『幽良物件仲介します』のカラー原画
  • サンデー×マガジン スワップ企画の鉛筆原画
  • 「2015ゆのまえ漫画フェスタ」で湯前まんが美術館宛てに書かれたサイン色紙(望と改蔵のイラスト)、前夜祭で男性職員が着ていたコスプレ衣装(望のイラストとサイン入り)(X) の実物
  • 『かってに改蔵』『さよなら絶望先生』のフィギュア(WF等で販売されたアマチュア制作と思われるものも複数あり)
  • 台湾の漫画雑誌「新少年快報」2008年36+37号の実物(久米田康治サイン会を告知した号の実物で、「久米田老師來台簽名會降臨」との記述がある)
  • テレホンカード、クオカード
  • 『エースの系譜』表紙イラスト原画と書籍の実物
  • 『東風(不)見聞録』のネーム、鉛筆原画

『かくしごと』公式Twitterアカウントが写真をアップして下さっているので、雰囲気だけでも[4]

現地アクセスの小話

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以下は余談です。

2015年の「ゆのまえ漫画フェスタ」の時は宮崎空港から現地入りしたのですが、今回は福岡空港から九州入りし、鹿児島空港から帰路につきました。湯前町は、直線距離で熊本空港、宮崎空港、鹿児島空港がほぼ同じ位置にあり(つまりどの空港からも遠い)、直通する列車やバスもないので空路で行きにくい場所にあります。

今回はちょっとマイナーなルートを発見しました。

湯前駅 11:26 →(くま川鉄道)→ 人吉駅 12:13 / 13:22 →(JR)→ 吉松駅 14:48 / 15:01 →(JR)→ 嘉例川駅 15:38 / 15:41 →(路線バス)→ 鹿児島空港 15:52

キモは嘉例川駅から路線バス(妙見温泉・隼人駅線)(www.iwasaki-corp.com) を利用することです。嘉例川駅は山間の無人駅で、そこを通る肥薩線は本数も少ないローカル線。地理的に鹿児島空港に最も近い駅とはいえ、使い勝手は良くありませんが、乗り継ぎの良い時間帯に当たれば列車を使って人吉まで移動することが可能です。

所要時間的には人吉駅から路線バスまたはタクシーにて人吉ICへ行き、高速バスで鹿児島空港へ向かう方が早いのですが、鉄道の場合とくに人吉―吉松間はスイッチバックとループ線が組み合わさった大畑駅や、日本三大車窓の一つである矢岳越えなど見所が多いのです。

うまく乗り継げるパターンは1日1〜2回しかないのですが、搭乗する飛行機がちょうどそのパターンに合っていたのでこのルートで行った次第です。

矢岳超えの車窓(この日は雲が掛かっていたが、日によっては桜島も見えるそう)
空港行きバスの乗換駅である嘉例川駅の駅舎

脚注