豊橋鉄道1800系の扉非扱表示灯が一部撤去

先日、豊橋鉄道渥美線を訪れたところ、やってきた 2801F に乗ってびっくり。なんと、乗務員室の扉非扱表示灯が撤去されているではありませんか。渥美線では明らかに必要ないにも関わらず、なぜかずっと残されていたのですが、ついに改修の手が入ってしまいました。

ただ一方で引き続き残存している車両も多いようです。渥美線に乗ったのは数年ぶりでここ最近の動向に疎いため、全車的に撤去工事進行中なのか、それともたまたま一部の車両のみが撤去されただけに過ぎないのかは判断しかねますが、いずれにしても側面方向幕、先頭車ジャンパ栓、パンタグラフ、座席モケット、吊手など、改修工事で少しずつ東急時代の面影が薄れてゆく中、またひとつ目蒲線のパーツが消えたことになりました。

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豊橋鉄道モ1801 の扉非扱表示灯撤去跡(2022年4月9日撮影)オリジナル画像
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豊橋鉄道ク2807 に残る扉非扱表示灯、ランプ部分はシールで隠されている(2022年4月9日撮影)オリジナル画像

元々、豊橋鉄道譲渡車で扉非扱表示灯が残っていた車両は以下の15両でした。

  • モ1801(東急デハ7209)
  • モ1802(東急デハ7206)
  • モ1803(東急デハ7201)
  • モ1806(東急デハ7205)
  • モ1807(東急デハ7251)
  • モ1808(東急デハ7260)
  • モ1811(東急デハ7204)※2013年頃に撤去
  • ク2801(東急クハ7502)
  • ク2802(東急クハ7507)
  • ク2803(東急クハ7504)
  • ク2804(東急クハ7501)
  • ク2805(東急クハ7508)
  • ク2806(東急クハ7505)※運転台側のみ残存
  • ク2807(東急クハ7554)
  • ク2808(東急クハ7560)

このうち、モ1801 とク2801 の撤去と、モ1807、ク2804、ク2807 の残存を確認しており、それ以外の10両は未確認です。

残存車のほとんどは目蒲線4連時代に先頭に立っていた車両(鵜の木駅で非扱い実施)ですが、唯一不可解なのはモ1811(東急デハ7204)で、東急晩年の目蒲線4連時代は 7211F の中間車(7211+7204+7210-7504)、それ以前は池上線3連の先頭車、さらに遡ると大井町線や東横線の中間車であり、1980年代以降に非扱いの経験はないはずです。

また通常、表示灯は冒頭に載せた写真のように乗務員扉の上部脇に設置されていたのですが、モ1811 の車掌台側は扉の上側に設置されていたことからも、イレギュラーな存在であったことがうかがえます。この車両は中間組み込みということもあってか、2013年頃に一足早く撤去されていますが、当時は他のモ1810形(中間組み込みの元先頭車)も含めて乗務員室内の機器が外されていましたから、その一環と考えれば特別な意味合いはなかったものと思います。

今回、先頭車においても20年以上放置されていた扉非扱表示灯の撤去が行われたのは、それとは違う事情があるはずで、どういう理由によるものか気になるところです。