東急7700系のPT44S-C型パンタグラフ、消滅
池上線、多摩川線で活躍する東急7700系には数年前まで、4種類のパンタグラフが存在していました。
大半はPT-44型で全体の8割近くを占めていましたが、一部の車両はPT-43型を搭載しており、ホームからでは違いが分かりにくいですが、上から見下ろすと台枠内部の形状差異や、下げシリンダに接続するてこが片側にしかないといった違いが判別できました。PT-43型は、2011年時点ではデハ7701、デハ7802の2両[1]に搭載されていることを確認していましたが、車両の廃車により消滅したものと思われます。
サハ7950形から改造されたデハ7715とデハ7815はシングルアーム式のPT-7108型でしたが、これも廃車により消滅しました。パンタグラフ自体は新しいので他の車両に転用されたかもしれませんが、未調査です。
この他にPT44S-C型が1基のみ存在しました。PT44Sといえば9000系や8500系8637F以降で採用された小型タイプ(44S-D型、44S-E型)が有名ですが、この44S-C型は基本的な形態は44型に近く、わずかに台枠部のフック形状が44S-D型、44S-E型と同じもの[2]となっています。搭載車両は車両の検査でときどき変わっていましたが、2011年時点ではデハ7705、2012年にはデハ7806になっていたことを確認しています。
- 以上のバリエーションやそれぞれの特徴は7200系、7600系、7700系の集電装置(
w0s.jp
)で詳しく紹介しています。ここ5年ほど更新しておらず、最新の状況に追従できていませんが……。
ここ数年はPT44S-C型の状況を確認できていませんでしたが、先日久しぶりに調査したところ、デハ7806も含め現存する全電動車[3]で搭載が確認できませんでした。もしかしたら工場で予備品として保管されていて、何かしらの機会に復活する可能性がないとは言い切れませんが、基本的には消滅と言って良いかと思います。