豊橋鉄道モ1800形正面の低圧27芯コネクタ、ついに撤去開始

東急7200系は、最大で4つの電気連結器を装備していました。海側に母線である高圧1芯ジャンパ(IC1Z型、あるいはKE-6型とも)と低圧55芯ジャンパ(IC-70型)、山側に冷房用三相の高圧3芯ジャンパ(IC3A型)と低圧27芯コネクタ(YL3-27型)といった具合で、デハ7200形のうち先頭に連結された車両の正面は、低圧55芯と27芯コネクタが常時ケーブルを接続した状態で運用されていました。

譲渡車両では、上田電鉄と十和田観光電鉄のケーブルは撤去された一方[1]、豊橋鉄道はそのままの姿で運用されていました。しかし、最近になってやはり不要と判断されたのか、今年4月の時点でモ1803とモ1809の2両の撤去を確認しています。このうち、モ1803は栓納めが残されているので、たまたま破損等で外している可能性もありますが、モ1809の方は栓納めごと撤去されているので、「撤去工事が行われた」と判断してよいと思います。

2013年10月20日追記その後、全車の撤去が行われたほか、モ1803に残っていた栓納めも撤去されました。

  • なお、モ1800形の先頭車で高圧3相の栓受けを搭載しているのは、モ1801〜1803, 1806〜1808, 1810の7両です。すなわち目蒲線時代に先頭車、あるいはクハ7500形と正面同士で連結していた車両(デハ7255)が該当します。
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モ1804の正面床下。目蒲線時代は中間に組み込まれており、高圧3芯の栓受けは搭載していない。また、この車両は27芯コネクタが内側に寄っている。オリジナル画像
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モ1808の正面床下。直通管の内側に高圧3芯の栓受けを搭載している。この車両は製造時期の違いから、低圧55芯の栓納め設置方法も異なる。オリジナル画像
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27芯コネクタが撤去されたモ1809。栓納めの撤去跡にボルトが見られる。オリジナル画像

ちなみに新豊橋方先頭車のク2800形は、上田電鉄から譲渡されたク2810のみ高圧3芯の栓受けを搭載していないほか、2007年頃にク2808の高圧1芯の栓受けが撤去されています。こちらは1両だけで追随する車両は現れていない事から、何らかの事情で当該のみ撤去せざるを得ない事情があったものと推測しますが、詳細は不明です。

脚注

  • 1.

    とくに十和田観光電鉄の7200系は従来の電気連結器をすべて撤去し、新たに低圧114芯(IC-014型)の栓受けを搭載しています。 ↩ 戻る